立川駅そばの商業地域内で防火地域というマンションやビルに囲まれたエリアにある計画地は、一家が90年来住み継いだ土地でした。長い間家族の歴史を見守ってきたケヤキの大木の下に計画した次々世代にまで受け継ぐことができる6人家族のための住宅です。
施主の大きな要望は二つ。「6人それぞれの個室」と「大容量の収納スペース」の確保でした。
東と南を高層マンションに囲まれているので、6人それぞれの個室を確保する為に少しばかり高い建物にしても、日当たりは期待できない上に建設費用が掛かるばかりでメリットはありません。そこで広い敷地に恵まれた事を生かし、建築基準法で制限されている『防火地域内に木造で建築できる最大床面積』100㎡(30坪)の平屋を計画しました。平屋にする事で、階段や階段ホールといった部分の面積を削れますし、削った面積分を各部屋に振分けて各室を広く出来ます。何より上下階の移動が無くなるという事は、平面で暮らしますので家事動線が大幅に短縮できます。
また、建物基礎を通常より高くして、建物高さを1.5層分として、1階の床下を大容量の収納スペースとして要望に考慮しました。
リビング
写真 右手窓面が南側
左手北側天井に天窓
北側も南側と同等の窓を設け
リビングを心地よい風がぬける
家族一人一人の状況にあわせて
部屋の家具やデザインも
それぞれ違うものに
写真右手
家族を見守ってきたケヤキ
さらに右手にもう一本
大きいケヤキがあります
リビングから家族の蔵書への
アクセスがしやすいように
廊下一面を本棚に
左手は水廻り
玄関から半階あがる階段
右手の壁の向こうは半階が収納
壁面には一面ナラで作成した
収納がリビングへの視線を
誘導し、その先の期待感を
演出しています
家族構成 | : | 6人(祖父母・姉弟・子[中・高校生]) |
---|---|---|
所在地 | : | 東京都立川市 |
用途地域 | : | 商業地域・防火地域 |
構造 | : | 木造(SE構法)・平屋建 |
敷地面積 | : | 319.62㎡/96.6坪 |
建築面積 | : | 102.48㎡/31.0坪 |
法延床面積 | : | 99.75㎡/30.1坪 |