敷地は、北西方向に見える相模湾から続いた丘の斜面で湾に向かって広がる扇形の敷地で江ノ島と富士山を望むことができます。建替えとなる旧家屋 で、この土地が持つ素晴らしい眺望を楽しむ事ができたのは、2階寝室のただ1室だけでした。
施主のご要望は3つ。眺望を最大限に生かすこと。夫人が気持ちよく料理できるキッチンをつくること。そして、この敷地内の桜の老木を残すことでした。まず建物眺望を確保するために北西面の湾いっぱいに開口部(窓)を設けました。敷地に沿った扇形の建物形状とし、北に江ノ島を望む軸、そこからやや西に振れて富士山を望む2つの軸を設定し、各軸線上に各室を配置しました。富士山が真正面に見えるところにキッチンを配し目の前には奥様のためのハーブテラスを、北西に広がる相模湾と江ノ島を望むリビングテラス、江ノ島、富士山を一望できる ３階のルーフテラス、裏山から緑が続く庭を見渡せる東のガーデンテラス、等々
各階各室にテラスを設け、全て異なる景色眺望が楽しめます。桜の老木も建築工事の根切り（土を掘り起こすこと）にも耐え、春にはリビングから桜の老木が絵画のように見えるようにと額縁窓を設えました。
建物正面から白い２段のテラスが江ノ島へ、濃グレー部分が富士山の方向へ向いています。木製シャッターで高級感を出しています。
２階リビングは、天井いっぱいの３枚引込戸を設けリビングとテラスの一体感をだしました。
暗くなりがちな地下階玄関を明るくする為、階段室をガラス面にして光りの筒をつくりました。
鮮やかなイエローの造作キッチンシンク正面に立つと、富士山が真正面に見えます。
窓下にスペイン旅行の思い出のタイルを張りました。
山側の夜景全面
ガラスの階段室の様子がよくわかる。
| 家族構成 | ： | ２人（60代夫婦） |
|---|---|---|
| 所在地 | ： | 神奈川県葉山 |
| 用途地域 | ： | 第１種中高層住居専用地域・法22・23条地域 |
| 構造 | ： | 地上３階木造（SE構法） 地下１階RC造 |
| 敷地面積 | ： | 183.20㎡／55.4坪 |
| 建築面積 | ： | 81.01㎡／24.5坪 |
| 法延床面積 | ： | 160.46㎡／48.5坪 |
