新潟県村上市海沿いの6人家族のための住宅の建替えです。岩船大祭という昔ながらの祭事等により人が集まる機会が多く、間口が狭く奥行きが長い敷地のため、日当たりが悪く昼間から電気付けているとのことでした。
トップライトを設えた半屋外の路地を設け、家の中心に配した玄関へとつなぎ、家の入り口から明るい印象を持たせています。中心となる玄関は、ホールと広間廊下を兼用し、靴を脱がずにゆったりと玄関で腰を下ろして話ができるようにしました。お祭りの際には引き戸を外すことで更に大人数が腰掛けられます。
玄関にはそののまま裏の庭へと続く勝手口を設け、アプローチから玄関、そして庭へとつなぎました。
広間に続くダイニングキッチンも、間仕切りを開けることで広間とダイニングキッチンがひとつの空間となり、大人数が集まることができます。大人数に対応するためキッチンからダイニングへの動線にも配慮しています。
細長い形状のため、建物の真ん中付近は光を取り入れることが難しい場所です。そこで2階トップライトの光を階段から取り込めるように工夫をしています。
また、新潟の冬の寒さを少しでも和らげるために、1階の床下へとエアコンの空気を送り、床・壁・屋根の断熱性能を上げるなど、省エネルギーで快適な建物とするために工夫を凝らしています。
写真右側が庭へと続く勝手口となるドア。写真左側の階段脇は2階からの光を取り込めるようにあけている。
縁なしたたみは灰桜色で床に馴染む色を選び、和風になりすぎないようにした。階段からは2階からの光が注ぐ。
東側隣地に坪庭があり、ここだけは横から光が見込めて、朝日がはいるダイニングキッチンとなっている。
パントリーは、大勢の来客にも対応できるよう大容量に。
祖父母の部屋は南側道路に面していて、たっぷりと日差しが入る。木フェンスで目隠しに。
玄関ホールと廊下を兼用しているため広めの廊下になっていて、車椅子対応も可能な広いトイレを設置した。
玄関路地には2つのトップライトで柔らかい光が入る。 日当たりの悪い印象をアプローチから払拭する。
景観地区に指定されているため、切妻の屋根としっくいの壁、黒い塀、黒いサッシを採用し、街並みに馴染む外観とした。
祭事の幕と提灯の飾りの様子。
家族構成 | : | 6人 |
---|---|---|
所在地 | : | 新潟県村上市 |
用途地域 | : | 近隣商業地域 |
構 造 | : | 木造(金物工法)・地上2階建 |
敷地面積 | : | 222.81㎡/67.40坪 |
建築面積 | : | 107.91㎡/32.64坪 |
法延床面積 | : | 162.02㎡/49.01坪 |