浅草の町屋

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浅草の町屋

浅草の町屋

かっぱ橋道具街近く、まだ下町らしいコミュニティが残る地域での1人住まいの住宅の計画です。
主な御要望は、体を動かす為のトレーニングルーム、人を集めて料理を振舞えるように、状況に応じて別室をつなげて一体に使えるようなダイニングキッチン、そして中華鍋を振れる火力と大きさの業務用キッチン。外観や内装は木を使った町屋の感じで落ち着いた和風が良いということでした。

通常日当たりを見込めない地域では1階を寝室・浴室、2階リビングという計画をするのですが、お客様を呼びやすいよう、1階にキッチン・ダイニング・居間とするパブリックな空間、2階をロフトのある高天井のトレーニングルーム・浴室・寝室等のプライベート空間としました。
キッチンを中心としたパブリック空間は和室だけでなく、玄関ホールもつながるようにそれぞれ引き戸で仕切り、状況に応じて一体の空間にできるようにしています。引き戸は3枚の戸とすることで開いた時になるべく広く開け放てるようにしています。
敷地の間口が狭く両隣と裏の建物が迫っている為、自然光と風をどう取り込むかが課題でした。
そこで、階段室を通して2階からの光を少しでもダイニングに取り入れるようにするため、階段は蹴込み板をなくしたスチール階段とし、階段室もダイニングと一体としました。階段を上った先には開閉できるトップライトを設け、1階まで光と風が届くようにしています。

玄関よりダイニングキッチンをみる

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キッチンは業務用のハイカロリーバーナーを入れて、壁、換気扇フードもすべて特注のステンレス製

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1階で有効採光が採れる窓はここだけなので、ガラスと木の桟のバランスを考えながら和を感じられるように設計した。床や玄関框にはミャンマーチーク材、窓枠や建具枠には米松ピーラーを使用して落ち着いた現代和風を演出した

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2階から光が差しこむ階段室。蹴込み板のないデザインとすることで、採光と通風に配慮した

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ゴルフの飛距離が上がるようにするロープ登りトレーニングのためのロープを掛ける梁を渡した

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2階押入れは元禄の頃から浅草 稲荷町で営業している江戸からかみ、松屋の伊勢型紙で刷ったサクラ模様の和紙を張った

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外観は町屋を意識して、勾配の急な平葺きの屋根を下ろし、壁を左官で仕上げ、1階の軒を出来るだけ深くした

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